定期券のしくみや、払い戻し、変更などの扱いをご案内します。
定期券
定期券は、特定区間を繰り返しご乗車になる方に向けた乗車券です。定期券には、通勤定期券、通学定期券、グリーン定期券のほか、新幹線用や山手線内用の定期券、オフピーク定期券があります。
通勤定期
1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月の期間の定期券があります。ご購入時に勤務先の証明書などは不要で、どなたでも購入できます。
通学定期
1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月の期間の定期券があり、大学生用(専門学校などを含む)・高校生用・中学生用・小学生用の4種類があります。小学生用は、中学生用の半額です(5円の端数は切り捨て)。ただし、半額以下となる区間があります。
通学定期を購入する場合は、通学先の証明書が必要です。証明書として使用できるのは、「通学定期券購入兼用学生証明書」か「通学証明書」です。学校によってはお買い求めの前に証明書を学校に発行していただく必要がありますので、あらかじめ学校にお問い合わせください。
ただし、継続購入される場合は、通学証明書等の提出を省略できる場合があります。
通学定期券発行の対象となるのは、JRの指定学校のみです。指定学校とは、学校教育法に定められた幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学・高等専門学校・特別支援学校・幼稚園・専修学校や、児童福祉法に定められた保育所などです。
新幹線定期券
新幹線がご利用いただける定期券もあります。JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本では、新幹線用の通勤定期乗車券を「FREX(フレックス)」、通学定期乗車券を「FREX(フレックス)パル」として販売しています。JR九州では、「新幹線エクセルパス」(通勤用・通学用)として販売しています。
「FREX」「FREXパル」の有効期間は1ヶ月と3ヶ月の2種類、「新幹線エクセルパス」は1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の3種類です。
新幹線定期券は、当該区間の新幹線自由席をご利用になれます。また、新幹線と並行するJR在来線の普通列車の普通車もご利用になれます。
東北・北海道新幹線の仙台~新函館北斗間では、全車指定席の列車を立席でご利用になれます。空席がある場合は着席も可能です。
グリーン定期券
快速・普通列車のグリーン車自由席用の定期券です。1ヶ月と3ヶ月の2種類があります。グリーン定期券をご利用いただくと、乗車の都度、グリーン券を購入する手間が省けます。ただし、グリーン車が満席の場合は、着席できない場合があります。
山手線内均一定期券
東京山手線内(中央線の御茶ノ水~千駄ヶ谷間も含む)を自由に乗り降りできる定期券です。有効期間は1ヶ月です。
オフピーク定期券
休日を除く月~金曜の朝の「ピーク時間帯」以外の時間帯(オフピーク時間帯。土休日と12月30日~1月3日は終日)にご利用が可能な、通常の通勤定期券より割安な定期券です。1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の3種類があります。東京の電車特定区間の対象エリア内のみをご利用の場合に、Suica定期券に限って発売します。
定期券の発売
定期券は、勤務先・学校・自宅の最寄り駅で発売します。新幹線定期券は、ご利用区間の新幹線停車駅などで発売します。
新規で購入する場合、定期券は有効期間の開始日の7日前から発売します。継続してご利用になる場合は、14日前から発売します。ただし、JRの一部の会社では、新規・継続にかかわらず14日前から発売します。
定期券の有効期間は、券面に記載された有効期間の発売日から起算して、1ヶ月定期の場合は1ヶ月後の同日の1日前です。3ヶ月定期、6ヶ月定期の場合も同様です。
定期券ご利用の注意点
定期券は記名式です。記名された本人のみが利用できます。また、定期券券面に表示されている経路のみご乗車いただけます。
記名人以外が利用した場合、不正乗車となります。不正乗車が見つかった場合、券面に表示された区間を毎日1往復ずつ乗車したものとして計算した普通旅客運賃とその2倍に相当する額の増運賃をあわせて収受します。
在来線の定期券では、原則として新幹線や特急にはご乗車できません。ただし、一部の区間では定期券での新幹線・特急乗車が認められています。その場合は、別途特急券を購入すれば、新幹線・特急に乗車できます。
新幹線・特急のご利用に関しては、JR各社や区間によって扱いが異なりますので、それぞれの会社のホームページなどをご覧ください。
定期券の乗り越し
定期券の区間外へ乗り越し乗車をする場合、別途運賃が必要です。この場合の運賃は、定期券区間の端の駅から初乗りしたものとして収受いたします。
なお、定期券区間を経由して定期券区間外の駅相互間を乗車する場合は、「定期券区間外となる区間の運賃の合算額」と「全乗車区間の通算運賃」を比較し、安価な方の運賃を精算します。
定期券での途中下車
定期券は、乗車経路の範囲内なら自由に途中下車することができます。また途中駅からの乗車も可能です。
定期券の払い戻し
不要となった定期券は、有効期間の開始日前か、有効期間が1ヶ月以上残っている場合に限って払い戻しします。
有効期間の開始日の前日までの払い戻し額は、発売額から手数料220円を差し引いた額です。
有効期間の開始日以降の払い戻し額は、発売額からすでにお使いになった月数分の定期運賃と手数料220円を差し引いた残額です。お使いになった月数のうち、1ヶ月に満たない端数は、1ヶ月使ったとみなします。
払い戻し額=定期券発売額-使用済み月数分の定期運賃-手数料220円
買い間違いなどの場合
買い間違いなどのやむをえない理由により、定期券が不要になった場合は、有効期間の開始後7日以内に限り、発売額からすでに経過した日数分の往復普通運賃と手数料220円を差し引いた残額を払い戻す場合があります。
払い戻し額=定期券発売額-(経過した日数×往復普通運賃)-手数料220円
定期券の区間変更
定期券の区間変更はできません。変更したい場合は、新しい区間の定期券をご購入いただいて、古い区間の定期券を払い戻しします。この場合の払い戻し額は、発売額からすでにお使いになった日数(10日を1旬として、1旬に満たない日の端数は1旬とします)に、定期運賃の日割り額を10倍した額を乗じた額と、手数料220円を差し引いた金額です。
払い戻し額=定期券発売額-(使用した旬数×定期運賃の日割り額×10)-手数料220円
定期運賃計算のルール
定期券の運賃は、実際にご利用になる乗車経路にしたがって計算します。大都市近郊区間であっても、最短経路で計算はしません。
運賃の計算方法は、普通運賃の計算と同じです。ただし、以下の例外があります。
- 品川ー鶴見・横浜間は、横須賀線・湘南新宿ラインを使っても東海道線(川崎経由)で計算
- 日暮里ー赤羽間は、尾久経由の宇都宮線・高崎線を使っても京浜東北線(王子経由)で計算
- 赤羽ー大宮間は、埼京線を使っても京浜東北線(川口・浦和経由)で計算
- 東京ー蘇我間は、京葉線を使っても総武線(馬喰町・西千葉経由)で計算
定期券の乗り越し
定期券の区間外へ乗り越し乗車をする場合、別途運賃が必要です。この場合の運賃は、定期券区間の端の駅から初乗りしたものとして収受いたします。
なお、定期券区間を経由して定期券区間外の駅相互間を乗車する場合は、「定期券区間外となる区間の運賃の合算額」と「全乗車区間の通算運賃」を比較し、安価な方の運賃を精算します。
定期券での途中下車
定期券は、乗車経路の範囲内なら自由に途中下車することができます。また途中駅からの乗車も可能です。この場合、運賃の精算は必要ありません。
営業キロ、換算キロ、擬制キロ、運賃計算キロ
定期券の運賃計算でも、営業キロ、換算キロ、擬制キロ、運賃計算キロの区別があります。
営業キロ
JR各社の幹線、または、JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本の地方交通線のみをご乗車の場合の運賃計算に使用します。
換算キロ
JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本で、幹線と地方交通線にまたがってご乗車の場合の運賃計算に使用します。換算キロを適用するのは、地方交通線の区間のみです。
擬制キロ
JR四国、JR九州の地方交通線をご利用の場合の運賃計算キロで使用します。
運賃計算キロ
幹線の乗車区間の営業キロと、地方交通線の乗車区間の換算キロ(または擬制キロ)を合計したものです。幹線と地方交通線を連続してご乗車の場合の運賃計算で使用します。
本州3社と離島会社にまたがってご乗車の場合
本州3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)と離島会社(JR北海道、JR四国、JR九州)にまたがって定期券を作る場合、発着区間の運賃計算キロを基準額として、離島会社の加算額を合算したものが定期運賃となります。詳しくは駅でおたずねください。